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土砂崩れ。
雨が降る。
沢山、沢山、雨が降る
静かな雨が降る
土砂降りの雨が降る
短い雨 長い雨 冷たい雨 温かい雨。
色んな雨が降る
木々は 喜ぶ
乾いた土は 潤う。
己の限界を知ることのない それは
与えられるもの 全て 全て 受け止めて
分からないから 全て 受け止めて
或る日突然
崩れる。
己でも 気付かない内に。
飽和量を超えていて。
まだ大丈夫 まだ耐えられる
己でもそうとしか感じない。
まだ、 まだ、 限界って、なに?
動くことさえ叶わず
そんなことさえ思いつかず
ただ、与えられるものを受け止め
奪われても黙し
必要なら、欲しいのなら、全て持って行きなさい。
その身を切り崩されても
ただ小さくなるばかりで
緑を奪われ
その身に有することの出来るものの量が少なくなって
でも、それでも気付かず
ただ、それは恵みの雨だと
それ自身にとってはそれ以外の何物でもなく
それにとってそれは真実だから
ただ、受け止めて受け止めて受け止めて
その日は突然やってくる。
己がなくなったとしても 還るだけで
別にもう、それは構わないのだ。
自然にその日が訪れるのならば
受け止めていたのは それ自身で
それ自身がもう 満足なのだ。
ただ、願うのは
自分に息衝いたものたちの
できるだけが
できるだけのものが
巻きこまれることなく
逃げて
生き延びて
くれることを 願う
いつかそこに山があったことなんて
皆、忘れるかも知れないけれど
でも、それでもいい。
自分で育ったものたちが 何処かで
知らずとも 生きていてくれれば
もうそれでいいのだ。